(番外編)テクノキット 汎用USB_IO
AVRとは関係がないのですが、TECHNOKIT の汎用USB_IO [USB-IOV8] を入手しましたので知り得たところを紹介します。 かなり以前に、まだAVRに興味を持っていなかった頃、「モルフィー企画」から汎用のUSB-IOが売り出されていたのは記憶のどこかにあります。面白いICがあるのだな と思ったと記憶しています。
中学校の「技術・家庭」の教材として、なくなった「モルフィー企画」の技術を受け継いで製造していることを知り、購入してみました。

キットにはICソケットと出力コネクタは付属していません。流用を考えてソケット付けとし、また、実験時に配線を差し込みやすいのでピンソケットを付けてみました。
USBは儀式(?)が難しいのですが、このキットはフリーのbasic系言語−HPS (Hot Soup Processor)−と 専用のプラグインソフト HSP USB-IO用プラグイン Ver 0.2 で動作します。これらの準備をすれば、あとはbasicの感覚で IOが扱えそうです。HPSをインストールします。プラグインソフトをDLして、解凍ののち、HPSと同じフォルダに置きます。
用意ができたら、エディタを起動してIOに0,1を出力するプログラムを書きます。ハードウエアはLでLEDが点灯するように、抵抗を介してVccとポート0のbit0にLEDを 接続します。

HPSメニューの「コンパイルと実行」をクリックするとLEDが点滅するでしょう。
どれくらいの速度で出力できるものかとwaitをはずして実行したところ、約120Hzでしたから、毎秒240回程度の出力ができそうです(コンピュータはセレロン500MHz)。 どこかのページで100Hz程度なら実用になると書いてあったのを思い出します。スピードに関しては以外と遅いのが残念で、AVRの書き込みには無理だろうと思います。 入力についてはまだ実験をしていませんが、出力はオープンコレクタで抵抗でプルアップされたもので、入力とはワイヤードアンド回路となっているようで、入力の 読み込みにはHを出力しておかねばならないようです。時間がさらにかかる事でしょう。

上記のプログラムでwaitをかけたときのon,off周期を調べてみました。
 waitをなくしたとき、125Hz、デューティ50%の矩形波(当たり前ですが)
 waitをそれぞれ1にしたとき、50Hz、デューティ50%の矩形波
 waitをそれぞれ2にしたとき、25Hz、デューティ50%の矩形波
となりました。

参考になるページ 詳しい説明・制作例があります。 全体像を見るためにも是非一読を。
Fex広場 http://www.fexx.org/index-ja.html
バケさんの趣味の部屋 http://bake-san.hp.infoseek.co.jp/index.html#TOP

メモしておきたいこと
上記の「Fex広場」のページから気を付けて置きたいことを抜粋します。(モルフィー企画のものについてですが、当てはまると思います。)
@ポートは抵抗でプルアップされたオープンコレクタと入力がつながったものです。入力は出力と入力のワイアードアンドになっています。したがって、 入力を読むときはポートに「H」を出力しておくことが必要です。
・・・まだ実験していません。
A駆動能力について、ポート0は「小出力用」で最大でも 1.5mA までしか吸い込むことができません。流れだしではプルアップ抵抗(8〜24kΩ)を流れる分だけです。
・・・通常のMCUと比べるとずいぶん小さいようです。1kΩの抵抗を付けた赤色LEDは、シンクで0.9mA(ポートの電位は2.4V)で、かろうじて発光する程度です。 ソースでは0.2mA(ポートの電位は1.9V−−Hの値です)で、かすかに点灯が見られる程度です。ソースではまったく実用にはなりません。
B駆動能力について、ポート1は、「大出力用」で、最低でも 8mA 以上流すことが可能です。Hの流れ出しはポート0と同じです。
・・・同じLEDを接続すると、シンクで3.1mA(ポートの電位は0.1V)流れ、LEDは十分な光量が得られました(表示器として)。ソースでは、もちろん実用には なりません。
**AとBから、負荷には十分な注意が必要と思います。AVRやPICでは20〜30mAがシンクでもソースでも取り出せるわけですから、とてもそのつもりでは使えません。 NPNのトランジスタをHでドライブするもの十分でないかもしれません。ベース電流が0.2mAでは、hfe100でも20mAしか期待できないからです。

05.07.27〜28 テクノキットの方のお話を聞く機会がありました。主として中学校技術関係の実習教材の製作・販売をされていますので、モルフィー規格から引き継いだ USBI0は扱い高も関係して多くの時間を割くことは困難な様子でした。主力製品にならないのですが、少ない数でも関係方面から要望があるので続けて居られるようです。
当初からlowスピードの設計で、サイクルは約10msとのことでした。実測の125Hzとあっています。ポートの出力については電流が少ないので、汎用のLED点灯には、74HC04 を使ったインバータ兼バッファ(ドライバ?)ボードの利用や、小型モータの制御にはCMOSのHブリッジ型ドライバを使えば実用になることもお聞きしました。
BASICライクなフリーのhps(暖かいスープ)インタプリタで簡単にコントロールできますのでPCからメカを動かすには面白いようです。
このUSBIOをhpsで使うためのdllファイルはMS VBAやCでも使えるとWebに報告があります。AVRと直接の接点はありませんが、アマチュアが使えるUSBとして見ていきたいと 思っています。





         この項は継続の予定です。     関心のある方の「掲示版」をお待ちしています。




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